京野ゆかり

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…………まただ。 またあの感覚だ。 最近自分が自分でないような感覚に陥る。自分が何者かに乗っ取られるような気がするのだ。 誰かが私を呼んでいる… 誰かが私を求めている… ふと京野ゆかりは学校のチャイムの音で目を冷ます。 「あれ……私いつの間に」 授業中に寝てしまったんだろうか? しかし私は地面にうつ伏せの状態で寝ている。 顔をあげてみるが、辺りは闇に包まれていた。かすかに見える机がここを教室だと思わせる。 「どうしてこんな所に…?」 起き上がりもう一度教室を見渡す。どうやらここは私の通っている高校ではなかった。
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