桂美沙

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「きゃあぁぁあぁぁー!!」 美沙は悲鳴をあげた。すぐに立ち上がり逃げようとしたが、化け物に右手を掴まれてしまった。 「ツーカマエタ」 「は、離して……っ!」 しかし化け物の指はメリメリと腕にめり込んでいく。 「痛いっ……」 さらに化け物の指が締めつけられていく。 化け物は逆の左手で胸からネイルハンマーを取り出した。そしてそのまま頭めがけて腕を振り上げた。 嘘……でしょ。 こんなところでこの化け物に頭を割られて死ぬなんてダサい。 隆幸くん……私だめだった。ここで死ぬみたい。ごめんね。ついに隆幸に好きって言い出せなかったな……。後悔してる。今まで何度もチャンスはあったのに。失った時間は戻らないね。 さよなら。 隆幸くん。 好きだったよ。
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