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「僕は神宮司京介(かみみやじ きょうすけ) まあ、立ち話もなんだし座ってよ」
と、京介は椅子を差し出す。
「失礼します…」
差し出された椅子に座ると、京介もゆかりの前に椅子を置き座る。
「京野ゆかりちゃんだっけ?」
「はい、そうです」
「ゆかりちゃんでいいかな?」
「はい、あの………神宮司さん」
すると京介はクスリと笑った。
「京介でいいよ。神宮司なんて言いにくいだろうし…」
「はい。その、きょ……京介さん
今まで男の人を名前で呼んだことがないゆかりは照れくさそうにうつむく。
京介はここからが本題だと言わんばかりに咳払いをする。
「ところでゆかりちゃんはここがどこだか分かる?」
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