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「よぉ! ハジメじゃないか! お前も夏休み明け一日目で遅刻か?」
「そう言ってるお前も、遅刻しそうになって走ってんじゃねえか!!」
こんなに急いでいるときに話しかけてきた、茶髪でピアスのチャラチャラした男は、榊原雄矢[サカキバラ ユウヤ]だ。
ちなみに、俺の通っている高校に制服は無く、私服で通っている。
特に規則は厳しくないので、榊原の様にふざけた格好でも問題ない。
そして、榊原とは高校になってから知り合った、遅刻仲間だ。
「そろそろ着くな……」
榊原はそう言うと、何でか分からないがニヤリと笑った。
「ハジメよ! 学校に速く着いた方が遅れた方に焼きそばパンな!」
そう言った榊原は、急に走るスピードを上げた。
「チョット待てよ! それは卑怯だろぉ!」
それに……
「それに……」
「ん? 何だ?」
「それに俺は…………
俺は、焼きそばパンじゃ無くてメロンパン派だあぁ!」
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