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――――――8年前―――――
ワシは、オトンに頼まれてお使いに行っていた。
オトンは、鍛冶が好きで暇有れば刀を打っている。
こないだ『11歳の誕生日プレゼントだ。』と言ってオトンお手製の仕込み刀をもらった。それだけ鍛冶が好きだ。
呉「ん~と、あれ買うた、これも買うたし…うし、後は帰るだけかのぉ。」
買ったものを確認して裏道に行く。
普通に帰った方が早いんやけど、裏道には家族が好きな和菓子屋がある。
今日は、久々にこっちの方まで来た。ついでに買っていこう。
カランカラン―…
「へいらっしゃい!」
古い鐘の音と同時に店主が出てきた。
相変わらず元気の良いことで。
店主はワシの顔を見るとパァッと明るい顔になり飛びついてきた。
店「呉やん、久しぶりやんなー!!!」
呉「沙樹…苦しい…!あ、いつものくれや」
店主は女で名は和屋 沙樹。
明るく前向きでスキンシップの激しいワシの幼なじみ。
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