2/14
前へ
/117ページ
次へ
放課後、部活に行くため教室を出る。 「颯太~、もっと推さなきゃ美咲ちゃんが入ってくれないだろ?」 京介は口を尖らせながら、俺を横目で見る。 「決めるのは七瀬だろ。いくら入らせたいからって無理矢理はだめだよ」 「別に無理矢理のつもりはないけど………でも、まあ……颯太の言う通りか。 だけどさ、すぐにでも誰かマネージャー入ってくれないとヤバイんじゃない?」 今、サッカー部にマネージャーがいないことで、普通ならマネージャーがやる仕事を俺ら一年がやっている。 もともと三年生にマネージャーがいたが、三年生部員と共に引退していった。 だから、なるべく早く新しいマネージャーを見つけないと俺達のサッカーの練習が疎かになってしまう。 "京介が七瀬にマネージャーやってほしいって" 俺がそう言ったのは本心なんだろうか。 「しょうがない。そん時はそん時で」
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加