独身貴族ドリームライフ

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目覚めた朝 まだあの夢を見続けていたくて 現実なんか投げ出したくて 私はまた寝坊した 「数えたって無駄だ」と言い聞かせ ゆっくり体を起こしてやると 今度は鼻孔に違和感が走るのだ 流れ出る鮮やかな血液が 洗いたての白いシャツを染め上げる 「これは仕方ない」と今度は呟き 私はまた横になった 現在8時33分 「朝礼なんてクソくらえ。 なんなら午前中休みを取ろう」 こんな前向きな私でも 未だに独身なのである ふと、テレビをつけてみる ニュースを垂れ流しながら 好きな女性を思い浮かべてみる 現時点でもはや仕事わ頭にない 寝床を血で染め上げながら 妄想に浸る28歳 生と死の間 いや、寝るか寝ないかの境界線 妄想が夢へと昇華する瞬間 この感覚がたまらない AHまた無断欠勤 でも数えたって意味はないから 今日も私は 風呂なしアパートの2階で夢を見る 現実逃避、溢れる脱力感 輪廻輪廻輪廻 長い1日寝るだけeveryday お先真っ暗貧乏生活
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