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………!!
え!?え!?
ここで椎葉の名前きたぁぁ!!!!
何で!?何で刑事の口から椎葉の名前が!?
「えっ、えっと、知りません。」
嘘ついちったぁぁ!!
刑事さんに嘘ついちったぁぁ!!
そんな俺を鐘崎刑事は、意味深な瞳でじいっと見つめて一言、
「…そうか。」
それだけ言って沈黙した。
ああ焦った!!
どういうこと!?何で、椎葉のこと知ってんのこのおっさん!?
その後、適当に別れを告げてぎくしゃくした足取りのまま帰った俺なのであった。
夜遅くに帰ってきた俺は両親にこっぴどく怒られ、腐女子の姉貴は「ついにモブにヤられたのかっ!」と失礼極まりない台詞で俺を出迎えた。
イケメン刑事に会ってきたことで色々妄想できてラッキーだったが、椎葉のことを聞いてきたのも引っ掛かる。
それに…やっぱり誰かと雰囲気が似てるんだよなぁ。
もう寝ようと二階に行こうとする俺だったが、母親が引き止めた。
「あんた、今日面接行かなかったんですって?」
「行ったけど廃墟だったから帰ってきた。」
「そんな訳ないでしょ!ちゃんと募集してたんだから。それに、今日面接に来るはずの学生さんこなかったでござるって電話が来てたわよ。」
「だーかーら、廃墟だっつってん……ござる?」
おい何だその侍語は。痛い。痛いぞ。
「とにかく、明日もう一度行ってみなさい。修学旅行のお小遣い、自分で貯めるんでしょ?」
えぇー…マジでやってなかったと思うんだけど…
「私が明日また行かせますって言っておいたから。そしたら、YEAH分かりましたチェケラウッ!!て言って下さったわ。」
「色々おかしいだろそのコンビニィィィ!!!!」
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