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-翌日-
「じゃあお前は、その変な刑事が何者なのか知らんわけだな。」
黒島高校No.2の不良、宮田大地が煙草をふかしながら聞いてきた。
今日みたいな天気が良い日は、屋上に行くことが多い。
俺の膝の上には、すやすやと気持ち良さそうに寝ている最強の不良、瀬良椎葉がいる。
俺の膝の上には最強の不良がいる!!!!
この状況、ヤバヒ緊張する。
「は、はい。刑事に知り合いなんていませんよ。俺は、宮田先輩か椎葉なら知ってるかと思ったんですけど…」
「知らんな。瀬良は……寝てるし。どうせ知らねえだろ。」
俺の膝の上で椎葉は寝返りをうち、「ん…」とか寝言言ってる何だチクショウ可愛い可愛い。
あまりに可愛すぎて、さりげなく髪をすいてみる。
ブバァァヤベェェ鼻血出そう。
しかしあの刑事も、ちゃんと身なりを整えればそれなりにかっこよく……
「あ。」
今……気づいた。
「どうした。トイレにでも行きたくなったか。だったら瀬良を膝から退かせ。ったく我慢してんじゃねぇよ、なつかない猫が膝に乗ってくれて足が痺れても我慢する女子高生じゃあるまいし。」
「勝手に想像して勝手に話を進めないでもらえますか。あとなんすかその具体的な例えは!」
例えが可愛いぞ宮田大地!!
「そうじゃなくて、俺が昨日会ったカッコイイ刑事さん、雰囲気が似てるなって思ったんです。」
「はぁ?誰に。」
「椎葉に!」
そう、そうだよ!
あの刑事さん、どことなく雰囲気が椎葉に似てる!
ああスッキリした!!
「……誰と誰が似てるって?」
あれ?
いきなり目の前に青空が広がったよ?
あれ?
何故か不機嫌顔の椎葉がいるよ?
あれれ?
いつの間にか押し倒されてるよよよ??
えええええええええ
「誰がカッコイイだって…?誰と比べられたんだよ、俺は。」
ヒィィィ椎葉覚醒ィィィ!!!!
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