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一人は茶色い髪に赤いメッシュが疎らに入れてある男。最近寒くなってきたのだが奴は何故か半袖ハーフパンツ。
「イェー!俺!緋っていうんだ!森田緋(もりたあか)!シークーヨーロー!」
チャラ男だ。しかもテンション高い方のチャラ男だ。
BL世界のチャラ男は、付き合っている人をとっかえひっかえするキャラのイメージがあるが、こいつは期待できそうにない。
「面接の方でござるね。お待ちしていたでござる。」
この平成の世に、何故か侍口調の男は、長いパッツンの黒髪を高めにくくっている本当に侍みたいな男だ。
眉毛が太いことを除けば、なかなかの男前。
やはり侍口調を裏切らず、着物だ。
「拙者、このコンビニの店長を勤める榊原道真(さかきばらみちざね)と申す。よろしくでござる。」
え?こんなのが店長…?
やっぱり俺、選択肢間違えた…?
その時、再びコンビニ(ほぼ廃墟)に人が入ってきた。
「邪魔するぞ…。店、復旧できそうか…?森田の弟。」
「あ!鐘崎刑事じゃないっすかー。チィーッス!兄貴がお世話になっちゃってまっす!マジ絶好調?みたいな的な?みたいな?YEAH!」
………………………
か、鐘崎って言った?
ま、まさか。
「相変わらず酷ぇ内装だな…ったく、災難だったなお前らも………
………ん?」
や、やば、やば。
「すみませんサムライ店長、俺帰りま……」
ぱしっ、と腕を掴まれる。
わぁぁぁぁああ
「お前、この前の……」
「や、あのぅ、人違いではアリマセンカネー」
必死に裏声を出す。
が。次の瞬間、なんと腰を掴んで持ち上げられてしまった。
いわゆる、高いたか~い☆状態☆だよ☆
え゙え゙ええええええええ
「ぎゃああ!なぁっ、おろ、下ろしてくだしぁ!」
「…会いたかったぜ…少年………色々、聞きたいことがある。」
あ゙あ゙あ゙あ゙っ!!!!
アイタクナカッターー!!!!
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