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いや、そんなことより。
や、やべぇよ。やぶぇぇよ。
何この状況。何このイケメソ。
鼻血出そうだば!!
ふと、鐘崎刑事の顔が怪訝なものに変わる。
「…大丈夫か、鼻血が出てるぞ…」
出そうってか出てた!!
「はふっ、す、すびばぜん…!」
急いで自分の鼻を摘まむ。
「参ったな…ここまで追い詰めるつもりは無かったんだが…ああ、上は向くな。下を向くんだ…。」
「ふがっ」
席を立った鐘崎刑事は、ハンカチを俺の鼻に押し付けてくれた。
うわぁぁでも鐘崎刑事のハンカチが!俺の妄想のせいで血だらけに!
「ごべぶばばい!あぼでグビービングじでがえびばぶ!」
「ごめんなさい、後でクリーニングして返しますって言ってるのか…?…フッ…」
!
笑った!
まじまじと見つめていると、頭をくしゃっと撫でられる。
「安物だし、捨ててもらって構わない…。さて、今日はこの辺にしておくか…。今聞いたところまでは、嘘が無いようだしな…」
え゙。嘘が無い?
「どうして、俺が嘘ついていないと言えるんですか…?」
鼻声になりながらも、聞いてみる。
「目を見るとだいたいはな。あと、長年の刑事の経験だな…。嘘どころか、人柄までは見抜いているつもりだ…」
すげぇー!
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