嫉妬と淫炎

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大久保さんの歓迎会が行われた。 いつもは遅い時間まで仕事をする営業の人達も、 あまり会社にいない社長も集まり、会社近くの焼肉屋で座敷を貸し切って行われた。 みんなの前で挨拶する彼女が、また顔を赤くしているのを皆微笑ましくみていた。 照れながら席に着く大久保さんと、次に挨拶する店長がすれ違う時に、店長が大久保さんを茶化すように肩を叩いたのを見てしまった私は、一瞬時間が止まった気がした。 もう普段は皆と仲良くやってる癖に、今さらまた赤くなるのがわざとらしく感じた。 運転するからと酒を断る大久保さんに、奥さんが送るから主役は飲みなさいと言い、 彼女も飲み始めた。
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