嫉妬と淫炎

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気がつくと、大久保さんがいなかった。 トイレかと思い、追いかけた。 なぜ追いかけたのかわからない。いない間に店長の横に行けば良かったと思う。 トイレの外まで、えずく音が聞こえた。吐いている。 調子に乗って飲むから。 いいきみ。 待っていると、トイレから出てきたのは二人。 大久保さんと………林さん… 吐いたのは林さんだと様子から一目でわかる。 酔っていたが即座に思った。 このまま部屋に戻れば、林さんを介抱した大久保さんの評価は上がる。 店長が大久保さんの評価をあげる。 馬鹿な営業の男達はたぶんそういうベタな事をする女がすきだ。 私は言った。 「大久保さんは主役やから部屋に戻ってて。林さんは私がついて一緒にゆっくり戻るよ」
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