嫉妬と淫炎

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夜が更け、店の外に出た私たち。 ずっと店長と話していたので大満足な私は、もうあんな女は気にならなくなっていた。 奥さんが近寄ってきて言った。 「福井さんと永田くんと林さんが酔いつぶれてしまったので、私はその3人を家まで送る」 「タクシー代を渡すから、店長は大久保さんと岡田さん(私)をちゃんと家まで送ってから帰ってくれ」 みたいな内容だった。 ときめいた。わくわくした。 あの女も一緒だが、帰りも一緒に居られるなんて。 私と店長と大久保さんは3人でタクシーに乗込んだ。 ところが住所を言い合うと、距離的に 私→大久保さん→店長という順番で回るのが、どう考えてもベスト。 深夜のタクシーの中。 酒の入った店長と大久保さんを2人きりにするなんて、絶対に阻止しなければならない。
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