潮騒の歌う街で

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道場へ向かう道を歩きながら 私はさっきのりょんとの会話の事を考えていた 正直のところ…心は揺れています 柊♂が女性になって初めて東京の両親に会ったあの時… りょんは『一生夫婦だ』と言ってくれた でもそれは…柊♂が居てこそ… あの日の事件を境に 柊♂は問い掛けにも応じてくれない… 柊♂がいなければ…りょん達にとって私は 女性になった柊の身体を借りた…別人 私だけが余計な存在なんだ… 出来る事なら柊♂に戻って欲しい 私自信が脳の奥底へ引っ込んでしまえばいいのに… …そうしたら 先生は哀しんでくれるかな… 「ひっき…泣いてるの?」 「えっ! な 泣いてないよ… ちょっと目にゴミが入っただけ」 いつの間に涙がでたんだろう… 宇宙に心配させちゃいけないですよね… … いいんです 私は今の生活を維持する それが 私の使命 いつか柊♂の意識が戻る時まで…
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