不良読書家の恋

7/12
前へ
/12ページ
次へ
あれから3年。 俺は鳶職で働き、巴は大学生になった。 「やべぇ」 今日はクリスマス。 街の駅前にあるデカいツリーの前に、仕事着で立っている俺。 かなり目立つ。 そして汗臭い。 周りは着飾ったカップル達がいて、明らかに俺の周りだけ避けられてる。 仕方なかったんだ。服を車に積み込むの忘れて、しかも待ち合わせぎりぎりだったから、汚れた仕事着で来ちまった。 そしてケータイも財布も忘れてた。 「くそっ」 朝の俺に悪態をつく。 どうすんだよ、大事な日だっていうのに。汗臭い仕事着ってマジありえねぇ! でも連絡も出来ない状態じゃここから動けない・・・
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加