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「は、はい、報告書、まとめて、一週間後、生徒会に」
「あいあい、了解ですよ。
たく、部費の陳情とかはその生徒会の仕事だろうがねえ」
「い、言っちゃダメ。
ここの、生徒会、教師より、その、あの」
「生徒は生徒、先生は先生。
ちゃんとライン引いて仕事しなきゃ。
まあいいです、これは僕が今日中に仕上げます」
サラっと言い放ったその言葉に、ギディヌは驚きを隠せない様子で言った。
「そ、それ、とても大変な」
「作業です?
そうですかねえ、これくらいの計算だの意見書だの、ちょちょいと終わりますよ」
そう言うとレフィは椅子に座り、机に向かい合って書類をまとめ始めた。
部費の陳情、意見書、報告書、そんなものはレフィにとっては模様にしか見えない。そこに込められた気持ちや内容など、レフィは理解しようとしないのだ。
机に置いて、まっさらの白紙を取り出す。昔の時代にあったものを現代技術で蘇らせた『電卓』というものを出す。
昔の時代ではただ数字をディスプレイに映すだけのものだったが、今の能力技術では演算も比べ物にならないほど上がっているし、何より数字がホログラムという技術で目の前に映し出されるのだ。
次に文字が刻まれた複数のボタンがある、昔の時代にあった『パソコン』というものを昇華させた『アウターコンソール』、略して『アウコン』を取り出した。
これも昔はディスプレイに映像を映すものだったが、これもスイッチ一つで映像をホログラムで映し、さらに演算能力も上がっているものだ。
「じゃあ二時間、時間をください。
まとめて渡します」
「は、はい。
す、ごいです、レフィさん」
「んー、そうですかねえ。
こんな文字、変な形の連なりのようなもんです。
コツさえ掴めばすぐに出来るようになります。
それより、僕はギディヌさんの方がすごいと思いますよ」
「な、なんで?」
「だって、こんな模様から気持ちとかを感じ取ろうとしてるんですから。
知ってますよ、いつも報告書とかじっくり読んでるでしょ。 生徒の気持ちとか困ったこととか、教師じゃないのに親身になろうとしてんですからね、すごいですよ」
「あ、あいいいぃぃ……。
見られてたん、ですかぁぁ……」
顔を真っ赤にしてギディヌは俯いた。
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