4話 その女、用心棒につき

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「で、結局ナリルとあの野郎の関係は何なの?」 「ふぇ?」 その日の放課後、学園のある地区内の喫茶店で梓が口を開いたことが始まりだった。幸せそうにパフェを頬張るナリルは、突然の質問に手を止める。 口いっぱいに果物を詰め込んでいたので急いでそれを嚥下した。 「関係、て言われても……。 あたしとレフィさんは、バイト先の先輩後輩さ」 「にしては放課後結構会ってるやん。 誰だって怪しむに決まっとるよ」 「それは……、あの人が何でうちの学校に来たのか気になって……」 「かーー! まるで恋人の如く! だから怪しむんよ!」 梓は注文していたカフェオレを一気に飲み下し、テーブルに叩きつけた。 「ともかく! うちはあんたが心配で、あの野郎が気に食わんのよ。 今の時代に物騒なものぶら下げて、何でうちの学校に来れたのか怪しすぎるわ。 というわけで、うちは決めたで」 「何を決めたのさ?」 「そりゃもちろん!」 梓は勢い良く立ち上がると、拳を震えるほど握り締めた。 「あの男の弱みを握るんよ! んで、二度とナリルに近付かんように脅す! 隣のクラスの野々上もあの男に関わって変わったし、ほっとくと何しでかすか分からん!」 「……まぁ、学校内で発砲してるし、あながち危険じゃないとは言えないけどさ」 梓の張り切り具合に対し、ナリルは乗り気でないように肩を落とした。
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