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突きつけた刀を外し、鞘に収めたレフィは凍りついた髪や服の裾の霜を払った。
だが、何でもない顔をするレフィを、何か別の者を見るような目で見る梓はこの異常性に気付いていた。
真空状態になったとき、生物は体内の気圧の変化から破裂する。目は破裂し、口から内臓が飛び出すはず。
レフィは全くそんなことはなかった。なぜ、どうして。肉体的な強さだけではこんなことにはならない。
レフィは霜を払い終えると、何でもない顔で梓の横を通り過ぎた。
「じゃ、僕は仕事があるから。
お前もさっさと帰れよー」
ガチャン。屋上の扉が締まり、梓は一人屋上に取り残された。
「……うち、とんでもないものに関わったんか……。
作戦変更、力ずくじゃだめや」
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