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会社で仕事をしている時。
突然だった。
「倉野さん、
北村さんとおっしゃる方から
お電話入ってます。」
向かい側のデスクの女子社員に言われ、
「ハイハイ。」
と返事をしながら
ふと考えた。
―北村‥?
取引先の‥?―
「はい。お電話かわりました。倉野です。」
『‥‥‥‥‥‥』
「‥もしもし?
‥え~っと。
どちらの
北村さんでしょうか?」
『‥隆志さん‥』
ハッとした。
北村は
彼女の旧姓だ。
「え‥?
お義母さんですか‥?!
どうかされたんですか‥!?」
『‥隆志さん‥
‥絵美が‥
‥ごめんなさい‥』
心臓が
ドクンッ
一回、大きく鳴った。
一瞬、大きなめまいがして
気を失いそうになった。
もう、それだけで
お義母さんの
その声だけで
彼女に起きた『何か』が
軽い事故や
軽い怪我や
ましてや
良い知らせで無いことは
容易に
察する事が出来た。
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