一章・こそこそ話して家出する

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 桜咲く春の陽気な空気に皆、酔いしれるようにほんのりして、花見を開いたりする。  なので、当然のように明るい気分になる者もいるが、少し暗い気分を漂わせている者達が、部屋のいろんな場所に、立ったり、座ったり、壁によっかかって腕を組んだり、床に寝転がっていた。 (;^ω^)「…僕は行かないお、ツンが心配だお。」 ('A`)「ごめん、俺もパス。」 川 ゚ ー゚)「私は行く。」 (´・ω・`)「僕も…、後悔はしないよ。」 (,,゚Д゚)「付き合うぜ。」 ( ΦωΦ)「しかし、しーはどうするのであるか?」 ( ´_ゝ`)「黙っとくしか無いだろう。」 (´<_` )「準備はいつするんだよ。行き先で金を振り込むぞ?」 川 ゚ ー゚)「ギコとショボンは金を10万以上持っているか?」 (´・ω・`)(,,゚Д゚)「持ってる(よ)(ぞ)」 川 ゚ ー゚)「私も持ってる。金はなんとかなるな。」  クーはほっとした素振りをしたが、そのあと深刻そうに、ヒートの方を見た。 ノパ⊿゚)「…。」 川 ゚ ー゚)「…。」  この兄弟、どこが似ているか、さっぱりわからないが、目元は似ている。 (,,゚Д゚)「準備か…、そうだ、明日は休みだよな?」 川 ゚ ー゚)「振替休日だな、あるぞ。」 (´・ω・`)「その時をチャンスに計画を立て、土曜日に一気に家出…が良いだろうね。」 川 ゚ ー゚)「ドクオ、暫く会えなくなるが、泣くなよ?これ、私のブロマイドだ。」 ('A`)「(何でこれがあるんだろうか…)ありがと、クー。」  この者達、ただ家出がしたいわけではない。  勿論、理由はちゃんとあるのだ。  逆に、なかったら、容赦なく行かせない。  クー達は、明日を心待ちにしていた。  しかし、家出した理由はどう伝えようか?これが問題だ。  まさか、「〇〇だから家出するね。じゃあ。」なんて言いながら外に行くわけにはいかない。  最善の方法はやはり置き手紙だろう。そんなのすぐにわかる。  が、この者達、頭が悪いのか、そんなすぐには分からなかった。  弟者はすぐに分かったが、それ以外の者は、全く気づかなかった。  弟者はやれやれとばかりに、口を開いた。 (´<_` )「はあ…、伝えるのはどうするんだよ。」 川 ゚ ー゚)「親に『家出するね。じゃあ。』とでも言って行けば良いだろう。」 (´<_` )「いや置き手紙だろ。」
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