電車事故

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朝、北高生の集まる、凍えるように寒い、八時四分の青森駅のホームに、油川行きの電車が到着した。 僕は、カバンを肩に担いだまま、その電車が徐々にスピードを落としていくさまを見届ける。 ようやく停車した電車の中から、沢山の人が降りてきた。主に会社員、数名の学生。本当に、こんな小さな車両に入っていたのかと疑問に思うほどの沢山の人間が、次から次へと出てくる。僕は、その合間を縫うようにして電車内に入りこむと、次の出口となる扉の一番近くの席に腰をおろした。次いで、僕の隣の席を一つ空け、数名の女子の生徒が席に座りこむ。 ご乗車、ありがとうございます。次の駅は、油川、油川です。発進の際は、揺れますので、お気をつけ下さい。そんなアナウンスと共に、ガタンと大きな音をたて、電車が走り出した。 今日も、いつものように、学校だ。僕は、マフラーの位置を直しながら、雪の積もる、外の家々の景色を眺める。電車は、豪雪で止まることなく、時間通りに駅に到着した。と、いうことは、今日も、数分の狂いなく学校へと到着する。それが、僕の淡い期待感を磨り潰し、心を沈めさせた。 .
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