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司の口調は段々ときつくなっていた。
こういうタイプの人間は、相手の口調がきつくなればなるほど、話しにくくなる。
司は、その事も分かっていた。
その人物は黙ってしまった。
初めからこれが司の狙いだった。
「用がないんなら、もうついてくんな。じゃあな」
司はそう言うと、進行方向に体を向け直して、また歩き始めた。
4歩ぐらい歩いたところで、後から大きな声が聞こえた。
「2年B組、吉川充(ヨシカワミツル)。菱川さんにお願いしたい事があって、あとをつけてました!!」
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