一作業

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「あっ、そういえば聞いたか、あの話?この前、金髪で登校してきた吉川ってヤツいるだろ。あいつ、鮫島に目をつけられてるD組の水野を助けるために、あんな事したらいぜ。自分が鮫島の標的になるように…」 この辺りまで話すと、ちょうどいいタイミングで、どこからか咳ばらいが聞こえた。 図書室で言う、「うるさい」という注意だ。 その咳ばらいを聞き、司は少し声のボリューム下げながら言った。 「悪い。今、図書室だからまたかけるわ」 そして、ケータイを切るふりをしてポケットに戻した。 そのあとは、水野に姿を見られないように図書室から出て行った。
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