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「今朝、学校の玄関の所で水野さんに突然話しかけられて。『私のためにやってくれたんでしょ?ありがとう』って、お礼言われちゃった!」
司の予想通りの展開だった。
「やったな!最初の成果だ。で、お前はなんて?」
「えっ?いやっ、まぁ、え〜と…」
司の質問に、さっきまで嬉しそうだった吉川は急に端切れが悪くなった。
「何も言えなかったんだな?」
この質問に、吉川はゆっくり頷いた。
「まぁ、そんなとこだろうな。大丈夫だ。お前の根性がないのも計算に入れてるから。中途半端にそこで連絡先の交換とかされなくて良かった」
司は、伸びをしながら続けた。
「さて、根性なしの第二段階に入りますか」
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