依頼人

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司は毎日徒歩で登下校している。 家までは、さほど遠くない。 歩いて15~20分ぐらいの所だ。 司は、学校から家のちょうど中間ぐらいまで来た所で足を止めた。 誰かがつけて来ているような気がしたからだ。 司が思った通りだった。 微かに聞こえていた足音が、司が止まった直後に止まった。 「誰だ?」 司は振り向かず、前方に顔を向けたまま言った。 口調が少し強かったせいか…オドオドしたような声が後から返ってきた。 「あっ……あのっ……すみません…」
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