初めの1歩

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それから毎日貰ったピアスをつけている。 「真莉、ピアスすっごい可愛くない!?もしかしてぇ~柚木君に貰ったの?」 友達からもそう言われて、ご機嫌な私。 龍哉は毎日付けてるって気づいてないと思うけどね? あっ そうだ……前田君にも相談に乗ってもらったし、報告しておかなきゃ!  ちょうど前田君の姿を発見し、近寄って話しかける。 「前田君~!!見て見て!3ヵ月記念に龍哉の家に遊びに行ったら、これくれたんだ~!まぁ龍哉のお姉さんのらしいんだけど……」 耳を押し出すように見せる。 「良かったなぁ~!……でも姉貴って。プッ」 喋りながら噴き出す前田君。 「?何、何?」 なんで笑うの? 前田君はクスクスと笑っている。 本当に龍哉の友達とは思えないくらい優しく笑う人だなぁ。 「まっ、あいつらしいな」 え~?なんで笑ってるの? 「ほら、旦那来たぞ。よっ龍哉」   前田君が私の後ろを見て手を上げた。 後ろを振り向くとダルそうに立っている龍哉。 立っている姿だけでも本当に格好いい。 「龍哉ッ」  龍哉に会えた事が嬉しくて、思わず抱きつく私。 いつもなら離されちゃうのに、今日は逆に肩を抱かれる。 「おぅ。ちょっとコイツいい?」 と、前田君に言う龍哉。 「あぁ、もともとお前のじゃん?」 お前のって!しかも旦那って! 恥ずかしい!!(でも嬉しい)
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