初めの1歩

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教室を出てから、すっごい早歩きでスタスタと廊下を歩く龍哉。 「たッ! 龍哉、転ぶッ」 それでも止まらない龍哉。 ―――ガラッ。 やっと止まって、着いたのは空き教室。 「龍哉?」 ドアの施錠の音と共に、視界が覆われた。 「……んっ………ン」  いきなり…何? 「ん……ファ……」  龍哉の舌が、喉に達しちゃうくらい、すごい強引。 「やっ! たつ……」  苦しくなってどうにか唇を離す。 すると、今度は龍哉の舌が私の首筋を這う。 ビクン。 「やぁ………」 なんで?いつもより怖い。 耳の中を舐められて意識が飛びそう。 「ふっ………ン」  声、我慢出来ないっ。 学校の中で、廊下はシンとしている。 自分の声だけが響いてしまうようで、必死に声を抑えようとはしているんだけど…。
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