初めの1歩

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なんでこんな強引なのっ? ねぇ…?龍哉……気づいてる?龍哉にもらったピアスしてるんだよ?  耳元にうずまる龍哉の顔。  気づいてる? 龍哉の手は私の胸に絡みついてて、学校って事が意識にないみたい。  なんかあったの?私何かしちゃった? こんな事じゃ龍哉の気持ち分かんないよ。 ちゃんと言葉で聞かせてよ。 せめて、顔みせて? 「たつ…や?」 「真莉」  私の名前を何度も呼ぶ。 なんで?そんな切なそうな声出さないで。 こんな…こんな強引なの龍哉らしくないよ。 龍哉の細くてゴツゴツした指の感触に、もう完全にトリップ。 腰のラインを行ったり来たり。 ブラウスなんて役目を果たしてないし、この前友人と買いに行った可愛い下着は、私の足首に無残に落ちてるし。 「気持ちいいのかよ?」 私の顔をわざと覗き込む龍哉。 「ん。………あっ」 やっぱり今日の龍哉おかしい。 私の反応を見て面白がってる。意地悪なのはいつもだけど、こんなあからさまなの恥ずかしいっ! だけど、強引でやめて欲しいのに、どんどん体から力が抜けてく。
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