Mail②

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ブー、ブー、ブー、ブー、 ブー、ブー、ブー、ブー ……ん だいぶ眠っただろうか、窓から見えた空は暗闇に包まれかけている。正確には夕方過ぎのようだ。 ブー、ブー、ブー さっきから鳴りっぱなしの携帯で目が覚めた。 ― 着信 お経 ― 『もしもし…俺だけど。』 『おぉ、ようやく出たか。寝てたろ?起こして悪かったな。』 いや、むしろ起こしてくれなければ一日中、寝太郎になっていたところだ。 『んで、どうしたんだ?まさか、これからまた心霊スポットに行くって言うんじゃねーだろうなぁ?』 予感はズバリ的中。 しかし今回はちょっと内容が違うらしい。 お経が言うには、昨日行った民宿の廃墟にどうやらジッポを落としたらしい。あ、ライターの事ね。 それが案外高値のやつらしく、大事にしてきた物だから一緒に探してくれとの事だ。 まぁ100円ライターなら一瞬で諦めはつくが、俺でもジッポなら諦められないかな。 『わかった、行くよ。でも見つかったらすぐ帰るのが条件だぜ?』
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