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チュンチュン.......
「ふわぁ~・・・・・・ハックシュン・・・おおぅ・・・」
何故か恒例化している小鳥の囀ずり(恐らく雀の類い)を目覚ましに俺は布団から起き上がる。
優雅に見えるがそうでもない。なにせ爆睡中の俺を起こすほどの囀りなのだから。
…一先ず俺は、頭を掻きながら時間を確認するために携帯を開いた。
どうやら学校までは、それなりに時間があるみたいだ。
俺はゆっくり立ち上がるとハンガーにかけてある制服に着替え始めた。
「おーい、起きてるか幸司~?朝飯できたって母さんが」
「はいはい、起きてます・・・「幸司?起きてるかぁ?」起きてますって・・・今からいきますよ」
毎日こうして大学生の兄貴が俺を起こしに、わざわざ部屋のドアを叩いてくる。
この時のシチュエーションって小説とかの類いだと、可愛い女の子が夜這いして朝目が覚めたら寝床の横にいたり、可愛い姉や可愛い妹が起こしに来る・・・なんて展開があるのかもしれない・・・
「現実は厳しい。実際起こしにくるのは可愛い姉貴でも可愛い妹でも、なんでもない只のイケメンだからなぁ・・・」
そんな兄貴を否定するような発言をしながら俺は制服に着替え終わると黒のエナメルのバックを持って、食卓が用意されたと思われるリビングに向かった。
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