5926人が本棚に入れています
本棚に追加
/675ページ
「お兄さんが、美形モデルだと、弟さんも大変だねぇ」
「…はぃ」
「君は何歳なの?芸能界に興味ないの?」
「ぼ、僕は…十六?です」
「十六歳、もっと年下かと思ったよ。兄弟でもこんなに違うんだね」
「まぁね」
俺はタクシーの運転手に、とぼけてみせる。運転手を騙せるくらいだから、変装は大成功だ。
目的地、渋谷に着き俺達はタクシーを降りた。美羽は不貞腐れたように、プンプン歩いている。
「待てよ、翔」
「知らない。フィギュアとか、何なのよ」
最初のコメントを投稿しよう!