殺人鬼との日常《カップ麺》

6/6
前へ
/28ページ
次へ
「できるわけがないだろう」 「ガトーのやつはできてた」 「僕のは空の容器から作ってないからな」 「どういうことだ?」  と、アリスはまたまたいつものように首を傾げる。 「僕の作ったカップ麺は元から中身が入っていたんだよ。市販のカップ麺を買ってきて、中身の乾燥した麺にお湯を注ぐからラーメンができるんだよ」 「じゃあこれだとできないのか」  アリスはそう言って、お湯のみが入った容器を指差す。 「できない」 「そんな……」 「そう肩を落とすなよ。次はちゃんと市販のものを買ってくればいいだろう」 「ガトー、金をくれ」 「却下」 「けち」 「自分で稼いでこい」
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加