進め

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3年F組のプレートが見え、前のドアの近くでたたされた。 これから自己紹介。 藤堂「川口さん、入ってきてください」 よし……っ。 ガラリ 前へ進み、みんなを見る。 ドクンッ ―誰も自分なんて必要としてへんよ。 ―てめぇなんて生きてたって無駄なんじゃねぇのか? やだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだ なんでこんなときに……! っ!息が出来ない! 藤堂「……川口さん?」 教室がざわざわとざわめく。 怖い。 私は心臓を握るようにして、教室から逃げるように立ち去った。 怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い 適当に走ってると、屋上にたどりついた。 扉を開けて、大きな屋上に出る。 未羽「……空が、綺麗だなぁ」 ふと出た言葉だった。 あれ以来、空なんて見なかったから。
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