バカとテストと召喚獣 ムッツリーニ編

3/25
43人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
ムッツリーニ 「…………!!! (…………巨大な金槌に、大量の五寸釘、だと……!!)」 明久 「……ん? どうかした、ムッツリーニ」 ニコニコ ムッツリーニ 「…………いや…… (…………俺としたことが忘れていた。明久はヤる時は殺る男……!!)」 ムッツリーニ (…………ともあれ、選択を間違うことはなかった。これで、異端審問と紐無しバンジーは免れたはず) ムッツリーニ (…………まぁ、そもそも工藤愛子など、俺の眼中にはないのだが――) ガラッ 工藤 「やっほー。Fクラスの皆さんこーんにちはー!!」 ムッツリーニ 「………………!!」 ガタン!! 裏切り者には死を ムッツリーニ 「…………な、なんだと……!!」 工藤 「や、そこな野郎は吉井君にムッツリーニ君」 スタスタ 「久しぶりー」 明久 「……」 ジッ 「……やぁ、久しぶりだね、工藤さん」 明久 「工藤さんみたいな女の子が、こんな肥だめに一体どんな用かな」 工藤 「……? 心なしか、クラス中から聞き耳を立てられている気がするんだけど……」 明久 「気のせいだって」 ニコッ 「ねえ、ムッツリーニ」 ムッツリーニ 「…………ああ、そうだな (…………お、落ち着け。ここで妙に動揺した方が異端審問会に目を付けられる)」 ムッツリーニ (…………とにかく落ち着け……いや、待て。そもそも平静を欠く理由がないだろう……) ムッツリーニ (…………なぜ俺はこんなにも心穏やかでないんだ……?) 工藤 「ま、いいや。用事があるのは実はムッツリーニ君なんだけど……」 ムッツリーニ 「…………! (…………なん……だと……!!)」 明久 「………………」 ギラリ 「……ほほぅ」 須川 「………………」 ピッ 「……ああ、俺だ。……そうだ、紐無しの用意をしておけ」 ムッツリーニ 「…………俺に用とは、珍しい。一体何事だ?」 ムッツリーニ (…………努めて平静に……平静に……) 工藤 「珍しいかなぁ。まぁいいけど……」 工藤 「ムッツリーニ君さ、今日これから空いてる?」 ムッツリーニ 「…………空いていたら何だという」 工藤 「んもう、何か敵意があるなぁ。ボクとムッツリーニ君の仲じゃない」 Fクラス 『……死ね土屋死ね土屋死ね土屋滅びろ滅びろ滅びろ滅びろ……』 ムッツリーニ 「……………… (…………まずい。このままでは何事がなくとも制裁は免れない)」 ムッツリーニ 「…………俺とお前は今までもこれからも、ずっと敵同士だと思うが」 工藤 「まったく、ムッツリーニ君は冷たいね」
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!