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え、え、今心読まれた?
驚きが隠せない私を見て、田沼は満足そうにニコニコと笑っていた。
「先輩好きです。付き合って下さい」
「……あ、えーと、私?」
「はい。……鈴華さんがいいんです」
「……っ!!」
あろうことか、田沼は私の耳元でそう囁いた。
いつもとは違う、少し掠れた低い声で──
………これだから、顔がいい奴は!!
「ってゆーわけで、二次会はあまり飲み過ぎないでくださいね」
「……はい?」
「そのあと、俺ん家来るんだから千鳥足は困りますよ。鈴華さん」
ちょっと、いつ私が田沼の家に行くと決めた!?
と、いうか田沼はいつのまに私を鈴華って呼んでるのよ!?
「往生際が悪いですよ。素直に俺に惚れたって認めてください」
「………っ!!」
田沼はニッコリと笑うと私の唇に優しくキスを落とした。
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