恋心は突然に

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「先輩。いつまで寝てるんですか?」 「んー?もう休憩終わり?」 誰かに声をかけられ、目覚めると目の前には綺麗な顔。 「はい。課長に怒られますよ?」 そう言って笑ったのは私の後輩、田沼太一。 年は25、社内No.1のモテ男。 「んー、それは面倒ね」 「そうですよ」 田沼にそう言われ、欠伸をしながら立ち上がった私、木南鈴華。 年は28、崖っぷちの余りもの。 「いつまで寝てるんですか先輩」 「えー、だって昨日は徹夜だったのよ」 「駄目ですよ徹夜は。先輩は若くないんですから」 「………」 この男がモテるということはわかる。 社内でも女の子からの告白が絶えないのも知っている。 優しくて紳士的とか言われてるみたいだけど…… そんなのは真っ赤の嘘!!嘘よ!! '
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