恋心は突然に

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「田沼さ、先輩に対して酷くない?」 「そんなことないですよ。先輩のこと尊敬しています」 田沼はニッコリとキラースマイルで笑って誤魔化した。 キラースマイルで何でも誤魔化せるって思ったら大間違いよ。 この男、田沼は何故か私には毒を吐く。 しかも誰にもわからないよーに、ズル賢い。 ……ほんとに、口開かなかったらいい男なのにねぇ? あ、他の子には優しいわ。こいつ。 「先輩置いて行きますよ」 「今行くわ」 でも、今日は我慢よ鈴華!! 今日は待ちに待った忘年会!! 飲んで飲んで、飲みまくるわ!! 課長にグチグチ言われて気分が下がるのはごめんよ。 私は勢いよく立ち上がると田沼の後を追った。 「先輩、またぶっつぶれるまで飲むんですか?」 '
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