恋心は突然に

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「大丈夫よ。骨は拾ってあげるわ」 「嫌ですよ、まだ死にたくありません。俺を見殺しする気ですか?」 うーん、それも面白いかなって思うのよね。 普段、私に毒を吐いてる男だからねぇ。 ちょっとぐらい痛い目にあってもいいんじゃない? 「本当に勘弁してくださいよ。今度、奢りますから」 「なら、私駅前に出来たパスタ屋さんがいいわ。よろしくー」 「……容赦ないですね」 駅前のパスタ屋さん行きたかったのよね。 でも、ランチにしてはちょっと高いし、行列できるし。 丁度いいから田沼に奢ってもらうのは有難いわ。 私がニコニコ笑ってビールを飲み干すと隣で田沼はため息をついた。 んー、たまにはいいわね。 いっつも私が毒吐かれてるんだから、たまにはね。 私はご機嫌にビールを飲みながら、つまみを食べているとまたまた熱い視線。 「……女って怖いわね」 「先輩も女ですよ」 '
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