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太陽が燦々と輝く昼下がり。砂の大地と石の山に囲まれた小さな村。
そんな村の所々に樽が置いてある。
家の前や横。
平たい屋根の上。
人が行き交う市場にも。
だが中身は細かな砂が入っているだけ。
ようは空っぽなのだ。
市場の脇の路地裏にも処狭しと置いてある。
そんな通りづらそうな路地裏に2人が立っていた。
大人の男と、その前に子供。
男の方は身長が高く細身の体。
鼻の下にきちんと整えられた髭がシュッと二本。
意地悪げに歪んだ口と人を見下すように弧を描いた細い目は、前に立つ子供に向けられていた。
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