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たはは、と笑う諒先輩。
「でも本当に、珍しいんだよ。雅が誰かを傍に置くなんてフツーじゃ考えられないことだし」
「……そう…なんですか」
「ん。俺は中学からの雅しか知らないけど、その時から人を拒絶してたよ」
「諒先輩……は、どうしてミヤビ先輩と仲良くなったんですか」
「んー、仲良いかは疑問だけどね、俺がしつこく話しかけたんだよ。どんなに拒まれてもさ、頑なに話しかけた。ま、お陰でうざがられてるんだけどねー」
「ふふっ、何か想像つきます」
作業をしながら、くすくすと笑った。
二人でやってるから、仕事のスピードは早い。
あと半分ほどだ。
「……でも、なんでそこまでしてミヤビ先輩に……?」
「んー、なんかさぁ、ほっとけなかったんだよねー」
「?」
「たまに、雅は……」
作業の手を止めて、真剣な顔で私の方を向いた。
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