第10話 諒先輩と千衣子

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たはは、と笑う諒先輩。 「でも本当に、珍しいんだよ。雅が誰かを傍に置くなんてフツーじゃ考えられないことだし」 「……そう…なんですか」 「ん。俺は中学からの雅しか知らないけど、その時から人を拒絶してたよ」 「諒先輩……は、どうしてミヤビ先輩と仲良くなったんですか」 「んー、仲良いかは疑問だけどね、俺がしつこく話しかけたんだよ。どんなに拒まれてもさ、頑なに話しかけた。ま、お陰でうざがられてるんだけどねー」 「ふふっ、何か想像つきます」 作業をしながら、くすくすと笑った。 二人でやってるから、仕事のスピードは早い。 あと半分ほどだ。 「……でも、なんでそこまでしてミヤビ先輩に……?」 「んー、なんかさぁ、ほっとけなかったんだよねー」 「?」 「たまに、雅は……」 作業の手を止めて、真剣な顔で私の方を向いた。  
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