第2話 王様降臨

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  「や、離して……っ」 恐怖を感じて、ぶんぶんと首を横に振る。 やだ、嫌……!! 「抵抗してんじゃねぇよ、クソ女!」 「大人しくしてないと、髪切るだけじゃすまないかもよぉ?」 その言葉にゾッとする。 桃川さんの方を見上げると、彼女はニンマリと笑ってみせて、シャキンと刃を開いてみせた。 「いっきまぁーす」 刃先が、毛束に触れる。 もう……、無理だ。 ――ギュッと目を瞑って、来るべきその瞬間をじっと耐えた。 「……うっさ」  
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