No.001

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  この監獄は、警備によほとの自信があるらしく、俺たちがいる、6階のフロア…… それから、食堂や風呂がある5階のフロア、自分の仕事をする3、4階のフロアでは、基本自由だ。 看守たちは口癖のように、この塔の警備は世界一。って繰り返してる。 ドアを開けると、外は風が強いのか、ビュオッと風が俺に吹き付ける。 小さな小さな窓から風が入ってきているようだ。 耳にある赤色のタグが揺れ、パタパタと音を立てた。 俺は、そんな事にも腹を立てながら、足を食堂へと向ける。 「おっはよーっ!ジンっ!!」 ガバッと後ろから抱きつかれて、俺はまたか。と小さく溜め息を吐いた。 「…はよ。」 「お前、今日も冷てぇなぁー。…ったく」 短く返事を返す俺に、この男、レイは、少ししょんぼりしたような表情をしてくる。  
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