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寒い中一人、待ち合わせ場所に。そこにはカップルが沢山いてキラキラと輝くかざされた大きなクリスマスツリー。
せっかくのクリスマスだからどこかに行こうよ。そう提案した俺。
同じ家に住んでいるから家でもいいだろとふてくされたのは潤。
だけどたまには恋人らしいこともしたいじゃないか。なんて不貞腐れたら潤は黙った。
普段は部活に明け暮れ、バイトだってろくにできていない俺。とバイト三昧の潤。せっかく被った休み。利用しない手がどこにあるんだろう。
「どこ行きたい?」
「ベタにカップルがいくようなとこがいい」
そういう話をして行き先を決めてから、その日は朝からじゃなくてもいいよな、という潤。
俺はどうしてもやってみたくて、だけどいつもできないことがあって、それを潤に提案した。
「潤、待ち合わせしよ。」
「は?」
「小さいころから俺達待ち合わせとかしたことないじゃん?住んでる場所も学校も一緒だったしさ?」
「ん、まぁな。」
「恋人らしいことっていったらまずは待ち合わせでしょ!」
俺の変な恋愛論には呆れていた潤だったがしぶしぶ承諾してくれて今待ち合わせ真っ最中。
「早かったかな、」
待ち合わせ時間は夜7時。
今の時間を携帯を開けて確認すると7時15分前。
ほうっと息を吐いて星を見上げようと空を見たら重たい雲。なんだかなーと少し残念に思いながら傍にあったベンチに腰掛けた。
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