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目が覚めるとそこは外だった
空が見えたから直ぐに分かった
起き上がるのも癪(しゃく)だし首だけ動かして辺りを見てみた
おかしい事に白い何かに視界を遮られていた
もう一度空を見上げてみたところ何かが降っている事に気付いた
コレは確か…
「…雪?」
そこで初めて自分は雪に埋もれている事に気付いた
だが不思議と冷たくも寒くも無かった
降っているのは間違いなく雪だ、ふんわりとしていて不規則にユラユラと落ちてきている様を見て雪と言わずして何と言えば良いのだか
それにしてもおかしい…自分はどうしてこんな所で寝転がっているんだ?
自分は…いや俺は確か…………
……………。
……………。
あれ?思い出せない…、ココは何処で自分が誰かさえも
いやいや、何で忘れてるんだよ
待て、落ち着くんだ俺、先ずは体が動くかチェックするもんだ
右手…あるな、左もある
両足もバッチシだな
あと服装は…コレは学校の制服だな、フード付きの服を着て上から学ランを着ていて…
あぁもう考えるのも面倒臭い
コレはもう夢だ外で寝転がってる、冷たくない雪、自分の事を思い出せない、こんだけ不自然な条件を満たしてんだから夢に決まってるだろ
きっとこのまま寝ると次にはベットの上で目が覚め記憶も戻ってる筈だ
そう自分に言い聞かせ瞼を閉じ寝ようとした時だった
「ねぇ、大丈夫?」
はい?
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