足音

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そんな事を思い出していると、自然に笑みが溢れた。 『あっ!何よ何よ~幸せそうな顔しちゃって!キーッ羨ましい!』 おどけてそう言う友人に、結菜はまた笑った。 『でも…本当に幸せ。結婚するなら和樹しかいないと思ってからー…。』 結菜はそう言ってから幸せそうに話し始めた。 『ほら。幼稚園では出会いなんて全く無いし、今まで男性と知り合う機会なんて殆ど無かったから…付き合ってきた男の人もあまりいないけど、和樹より優しくて素敵な男性は初めてなの。』 友人はうんうんと頷きながら、結菜の話を聞いている。 『本当にー…和樹と出会って良かった。』 結菜の言葉に、亜依がヒュウーっと叫んだ。 『そんなにラブラブなら結婚したらすぐベイビー誕生だねっ!』 周りの友人達もヒュウーヒュウーと囃し立てた。 ーすぐ……赤ちゃんが……。ー 結菜の表情が一瞬戸惑った。 『そう…ね。』 結菜は口元に笑みを造り、友人達に微笑み掛けた。 ー実は……………。ー 結菜は心の中で呟いた。 ーあたし達……2年付き合ってまだ一度も体の関係がないの。ー
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