中村 涼編。

2/10
前へ
/10ページ
次へ
今年も、マネージャーと二人で寂しいクリスマスを祝うつもりだった。 「ッ…涼!!」 俺の部屋に、ノックもしないで彼女…幼馴染みは部屋に入り、勢いよく俺に抱きつき泣き出した。 「え、えー…と」 俺は、泣き出す幼馴染みに戸惑う。 久しぶりだった。 幼馴染みが泣く姿を見たのは小学生以来だ。 泣き止んだ幼馴染みは、鼻をすすりながらポツポツと愚痴り始めた。 彼氏と別れたらしい。理由は、彼氏が浮気。 プライドの高い幼馴染みは悔しくて、勢いよく別れを切り出し俺に愚痴りに来たそうだ。 幼馴染みは、上目使いで俺を見上げる。 不意に、ドキッとしてしまった。 「ねぇ、涼…。明日、開けといてよね。それと、私が満足するようなデートプラン考えておいててね」 「へっ…?」 腑抜けな返事をしている間に、幼馴染みは部屋を出ていってしまった。 その日俺は、余り使わない頭をフルでデートプランを考えた。image=438955027.jpg
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加