クリスマス

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12月25日 クリスマス小説 セレは自室で手に持った紙を眺めていた。 誕生日に天翔から貰った、航空チケットだ。 それを渡した当の本人である天翔は、セレのベットに腰掛けてその様子を眺めた後、立ち上がって伸びをした。 「しばらく出かけること、あずま坊ちゃんにはもう言ったのか?」 セレはその言葉に首を振った。 「いや・・まだだ。今日言うつもりだが・・。」 「…あのさ、今日21日だぞ?明後日もう行くのにまだ休み貰ってないのか?」 セレは眉を寄せた。…そんなことは言われなくても分かっている。ただ・・ 「あずま様達のことだ。…なにかクリスマスの催しを考えていたら・・。」 天翔は得心がいった。 「あぁ~お祭り騒ぎ大好きだもんな。なんか坊ちゃん達が計画してたら断るのは悪いって?」 図星らしいセレに天翔は溜息をつくと、セレの額を指で弾いた。 「っ な!?」 いきなりデコピンされたセレは額を押さえながら天翔を驚いて見つめる。 「あほ。計画してるかもしれねえなら準備整えちまう前に余計早く言うべきだろうが。」 天翔の言葉にセレはむっと口を尖らせた。天翔の言ったことは分かっていたがあずま達が楽しみにしていたらと思うと言い出せなかったのだ。 「…今から、話してくる。」 セレが椅子から立ち上がり室から出るのを追って天翔も室を出る。
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