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とりあえず、
動かなければな。
じっとしていても、迎えは来ないのだから。
と、行動して早二時間。景色は相も変わらず良い緑。
本当に自然が減ってることが環境問題の原因の一因を担っているのか?と、問いただしたいくらいにびっしりと緑だ。
「遭難した時って動かない方がいいんだっけ?」
あやふやな知識に頭を傾けながら、一人で心細い自分を励ますように独り言を呟きながらも足を動かすことはやめない。
―――――あれ?
俺ってこんなに体力あったっけ?
森の中、もちろん道があるわけでもなく整備なんてされてるはずもないデコボコな獣道を数時間歩いているのに全く疲れない。
………実は俺って体育会系だったのかなあ?
と、ちょっと嬉しさを感じている体育の成績でひたすら3しか取ったことない16歳少年。
―――はぁはぁ、はぁはぁはぁ
ん?
今なんか聞こえなかったか?
そんな疑問を感じていると奥の方からガサガサと音が聞こえ―――――
「はぁはぁ…はぁはぁはぁ…ごほっ、ごほっ…」
女の子Aが現れた!
「………………え?」
「……………………え?」
「あっ、どうもこんに「何者!?」
喋る途中でいきなり現れた女の子に杖を突き付けられた。
マイクチックに口元ではなく喉元に。
若干刺さって痛い。
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