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「あなた、起きてください」
誰かに身体を軽く揺さ振られディーは顔をしかめた
「あなた、起きてください」
「……もうちょっとだけ」
揺さ振られる度に断続的に意識が起きるが身体は貪欲に睡眠を欲し、意識をそのまた深くまで沈めていく
「あ…あな……ヒック…た…お……おきて………ヒック…ください………うぇーん」
「はい起きた!完璧起きた!完全無欠に起きた!」
ディーはさっきまでの眠気など何処へやら、上体がワイヤーに勢い良く引っ張られたかの様に跳ね起きた
「……ふふっ。ちゃんと起きれるんじゃないですか」
その人は軽くスンスンと鼻を鳴らして、目尻に涙を溜めたまま微笑んだ
「ごめんな、つい」
「もう、じゃあちゃんと明日は起きてくださいね?あなた」
「……ああ、ごめんな…………ルー」
ディーはルーの目尻に溜まった涙を人差し指で払い額に軽く触れるくらいのキスをした
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